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Taku Bannai
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展示タイトルのこと

展示も後半。

今回は展示のタイトルに「僕らの距離」とつけた。
人と関わる中で、いい距離感でいたのに離れてしまったり、
ふとしたきっかけでまた近づいたりする。
もう会えない別れだって何度も経験した。
今まではその変わってしまった距離や、突然な出来事を敏感に感じてしまうことも多かったけれど、
それでいいんじゃないかと思えるようになった。
そんなテーマで描いています。
展示は3月1日(日)まで。お待ちしています。

.

僕らの距離

縮まったり、離れたり
いつもだったり、時々だったり
偶然だったり、必然だったり
別れがきたり、出会ったり

categories: 展示, おもうこと
Friday 02.20.26
Posted by Taku Bannai
 

2026年におもうこと

2025年8月 福井県の海にて

昨年はひたすらに絵を描いていたような気がする。
枚数に比例してだんだんと器用になってきて、思いどおり描けることが増えた反面、
自分らしい表現の幅に限界みたいなものも感じた。
それは多分経験や慣れからくるもので、遊びの少ない絵になることもあった。

この違和感は気付くと頭をぐるぐる回っていて、
構図や見せ方に変化をだそうともがいた。
それは(おそらく)自分にしかわからない小さなものではあるけれど、
いつもと違う感覚で描けるきっかけみたいなものを何度か感じることができた。

今年の展示では、その感覚を確かめる気持ちで、
みてくれる人も自分も楽しめるような作品を作りたい。

一方で、自分ではコントロール出来ない世の中の対立、負の感情や言葉も横切った。

それは誰の生活にもあることなんだろうけれど、
自分の日常の中にも時折現れて、気持ちが絵に向かない頻度を上げた。

そんなときに絵をきっかけに声をかけてくれる人、発信してくれる人がいて、ぐいっと自分の手を引いた。
不思議とありがたいタイミングが幾度も訪れた。
本や音楽と関わることができたし、同じ方向を向いている人たちの活動にも刺激を受けた。
こんな瞬間があるから続けられるのかも、と思ったりもする。

勘違いでも小さくてもいいから、自分にも返せるものがあると思って描いていけたらいい。

身近な社会や世の中がいい方向に進むように。
そして皆さんにとってよい年になりますように。

今年もどうぞよろしくお願いします。


2026年 元日

categories: おもうこと, 日常
Thursday 01.01.26
Posted by Taku Bannai
 

旅と日々

三宅唱監督の旅と日々。
つげ義春作品『海辺の叙景』『ほんやら洞のべんさん』が原作になっている。
つげさんの作品は一つ一つが濃く重い。どんな形で2つの作品が撮られるのかと待ち望んで観た。

主人公の李が完成された映画を前に、脚本家としての自分の実力を疑うシーンから物語は静かに動き出す。
自分の描きたいものがコントロールできない、表現できない李の葛藤が、
旅の中で咀嚼され、真っ白な雪景色がつくる光と影のコントラストにじんわり溶け込んだ。

categories: 映画, おもうこと
Monday 11.17.25
Posted by Taku Bannai
 

ズーカラデル『ポイントネモ』のこと

ズーカラデルの4thアルバム『ポイントネモ』がリリースされた。

陸地から最も遠い地点 = ポイントネモ。
タイトルとなったその場所には、隔絶されたエリアのため役目を終えた人工衛星が打ち捨てられる。
遠く離れた誰もいない深い海の底。
フロントマンの吉田さん(Vo.Gt.)が人との関係において感じる、分かり合えない距離感や孤独感へのシンパシーから名付けたタイトルだそう。

自分もわかり合うことは出来ないのかなとふと感じる時がある。
なんだか寂しくなって、理由を探してみるけれど、
はっきりとした答えは見つからず、結局また蓋を閉じる。

たまに現れる寂しさの塊は、海に沈んだ衛星のように底の方に残ったままだった。

そんな気持ちをズーカラデルの切なく心地よいメロディーがポップにすくい上げる。

アルバムを聴いて「すべてを分かり合えないからこそ伝えるんだ」と思えた。

ズーカラデルらしい優しさが詰まった1枚。
ぜひ聴いてもらえたら嬉しいです。

今年でデビューから10周年。ズーカラデルの皆さん、おめでとうございます!

→ズーカラデル 4thアルバム『ポイントネモ』

categories: 音楽, おもうこと
Tuesday 09.09.25
Posted by Taku Bannai
 

ヴィタリー・カネフスキー 三部作

ヴィターリー・カネフスキーの三部作。
『ぼくら、20 世紀の⼦供たち』ではソ連崩解体後の不安定な社会で生きるストリートチルドレンの、
乾いた生活が淡々としたトーンで記録されている。

彼らの感情や思考はどこまでがリアルなのか、希望や選択の余地はあるのか。
望んだとしてそれを手に入れることはできるのか。

自分の力では簡単には変えることができない過酷な日常、
それを当たり前に受け入れさせてしまう社会の影がそこにはあった。
ユーロスペースにて。

categories: 映画, おもうこと
Friday 09.05.25
Posted by Taku Bannai
 

函館でのこと

“だれかに、すむまちきかれたら”

2025年5月。
水沢そらくんが彼の故郷函館で初の個展をした。
数日遅れて僕もそこを訪れた。

はこだてライナーで函館駅を降り、谷地頭町までの道のりを路面電車で向かう。
自分が生まれ育った東京とはちがう、ゆったりとした人の流れや生活があった。

会場となった喫茶クラシックとギャラリーには、彼の絵をきっかけに多くの人達が足を運んでいた。
遠い函館で作品が並んだ空間に踏み入れた時、
自分だけがずっと知らなかった部屋に入ったようなとても不思議な感覚がした。

滞在中、彼の在廊が終わると思い出の場所や店、海の見える函館の風景をいくつか訪れた。
つながりのある人たちとのやり取りを何度も目にした。
彼はこんな場所で育ったんだなと思った。

東京へ帰る日、駅前近くの塩ラーメンをふたりで啜った。
彼が昔から美味いんだと言ったその透明なスープは澄んだ塩の味がした。

日が暮れるすこし前、16時20分発の新幹線で函館を後にした。

立待岬

入舟漁港

-
水沢そら 個展 
“だれかに、すむまちきかれたら”

会期|2025.5.02(金)〜5.18(月)
会場|函館 谷地頭 gallery classics/ classic(instagram)
open/close 11:30-21:00 火曜休廊
住所|〒040-0046 北海道函館市谷地頭町26-8(map)

categories: おもうこと, 旅, 日常
Sunday 05.11.25
Posted by Taku Bannai
 

2025年におもうこと

展示「彼ら」会場の窓

2025年を迎えた。

昨年は展示を控えて、生活に軸を置いた1年だった。
オリジナルの作品は少なくなったけれど、こんな作品をつくりたいと思える瞬間が増えた。

その気持のまま、個展では新しい方向性に挑戦した。
そこに反応してくれた人もいて、ありがたかった。
この先も制作を続けていこうと思えた。

プライベートでも仕事でも、いいものを創ろう、表現しようとしている人達に影響を受けた。
新しい人たちが作品を知って声をかけてくれたことも励みになった。

反面、SNSの扱いが個人的には難しくなった年でもあって、
自分ではコントロールできない感情や仕組みに距離を置くようにもなっていた。
日常や展示のことを、このサイトをベースに発信していけたらなと思う。

SNSだけではなく、現実をみてもまだ世界は争いや災害が続いている。
先を思うとあっという間に不安になってしまう。
自分にできることは小さいけれど、少し先が前向きになるような活動を続けていきたい。

世の中がいい方向に進むように。
そして皆さんにとってよい年になりますように。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

categories: 日常, おもうこと
Wednesday 01.01.25
Posted by Taku Bannai
 

谷川俊太郎「ここ」

谷川俊太郎さんの「ここ」という詩が好きだった。
眺めているだけで、ゆったりとした気持ちになった。

ご冥福をお祈りします。

categories: 日常, おもうこと
Thursday 11.21.24
Posted by Taku Bannai
 

映画「grace」

コーカサスという辺境の地に重くのしかかる灰色の空。

冷たい風に煽られる生活を強いられる日常に加え、
希望の見えない社会の爪痕が容赦なく2人の生活を巻き込んでいく。

やり場のない感情を抱えながらも、決して折れることのない少女の振る舞いが
唯一の希望としてそこに映りこんでいる気がした。
最高でした。

→ grace オフィシャルサイト

categories: 映画, おもうこと
Friday 11.15.24
Posted by Taku Bannai
 

小さなブーケとミサンガ

 

大切にしているもの(愛用品)をモチーフに、
ササキエイコさんが絵を描く企画 “my favorite ___” に声をかけてもらい、
むかし娘にもらったブーケの思い出、左腕に巻いているミサンガのことを書きました。
とても素敵な絵を描いてもらいました。

_


 

小さなブーケ

artwork: eiko sasaki

娘がいる。もう大きくなってすっかり自分らしく生活している。
小さい頃はとにかく内気な子だった。人と関わることも苦手で、
中学から電車通学になった時は朝からハラハラしていたのを覚えている。

そんな娘が学校の帰り道に、小さなブーケを買ってきてくれた。
父の日だった。

当時は「レジで店員さんと話すから」と買い物も嫌がるような子だったのでとても驚いた。
嬉しくてずっと飾っていたら枯れてドライフラワーになった。

壁にかかったその小さなブーケを見ると、
あの時花を買って帰ろうとした娘の気持ちをふと思い返す。

娘はあの日の事を今でも覚えているだろうか。

_

 


ミサンガ

artwork: eiko sasaki

ずいぶん前に立ち寄った店でみつけたミサンガ。
繊細な細い糸で織られていて、あまり主張しないところが気に入っている。

特に願い事はしていないのだけど、実は何度も切れている。
ただこの控えめな雰囲気が好きで、切れても構わず手首に巻きつけている。

切れて結び直すたびに段々と短くなるので、
次に切れた時は結ぶことが難しい長さになってしまった。

ミサンガは、切れると願いが叶うと言われているけど、
どうかもう切れないでくれと願っている。

すでにミサンガではないのかもしれないけれど。

_

 

< profile >

 

ササキエイコ
Eiko Sasaki

兵庫県神戸市生まれ 東京都在住
グラフィックデザイナー、イラストレーター、アーティスト。
2012年 京都精華大学デザイン学部卒業。
鈴木成一デザイン室、nipponiaでの勤務を経て2023年独立。

instagram | web

categories: インタビュー, おもうこと
Wednesday 10.30.24
Posted by Taku Bannai
 

映画「HAPPYEND」

自分と相手の間に生まれる感情と選択。
状況に抵抗したり、身を任せたり、立ち止まったり。
強い流れには気持ちを引いてしまうこともある。
その瞬間に沸き起こる衝動をうまくコントロールすることは難しい。

彼らの戸惑いや憤りが、単なる役者としてのポーズでなく、
今を生きる若者たちのリアルな葛藤として映しだされている気がした。

categories: 映画, おもうこと
Sunday 10.27.24
Posted by Taku Bannai
 

イ・ラン

イ・ランの単独来日公演。

素晴らしいライブだった。

「パンを食べた」「患難の時代」「ある名前を持った人の一日を想像してみる」「イムジン河」

心地よい演奏が会場を包み、澄んだ歌声が力強く遠くまで響いた。
彼女の歌うメッセージは決して晴やかなものではないけれど、

綴られた言葉にはこの時代に生きる人たちを支える強さと寄り添える寂しさがあった。

이랑의 단독 내한 공연.

멋진 라이브였다.

'빵을 먹었다', '고난의 시대', '어떤 이름을 가진 하루를 상상해본다', '임진강' 등

기분 좋은 연주가 공연장을 감싸고 맑은 목소리가 힘차게 멀리까지 울려 퍼졌다. 그녀가 노래하는 메시지가 결코 청량한 것은 아니지만, 그 말 속에는 이 시대를 살아가는 사람들을 지탱하는 힘과 함께할 수 있는 외로움이 담겨 있었다.

categories: 音楽, おもうこと
Wednesday 10.02.24
Posted by Taku Bannai
 

ロロ『BGM』再び

ロロ『BGM』の配信が始まった。
2023年、場所はKAAT神奈川芸術劇場。
素晴らしい舞台だった。
演出、音楽、舞台、ひとつひとつの動きやセリフが折り重なるように展開して、
今その瞬間にしかできない空間、雰囲気がそこにあった。

どなたでも視聴できます。
奇跡のような舞台をぜひ観てもらえたら嬉しいです。

→ロロ『BGM』(2023)

-
『BGM』
脚本・演出:三浦直之
音楽:曽我部恵一
出演:⻲島一徳 島田桃子 望月綾乃 荒木知佳 井上向日葵 岩本えり 北村恵 福原冠 曽我部恵一

categories: おもうこと, 演劇
Friday 02.02.24
Posted by Taku Bannai
 

1983 解散ライブをみた日

1983の解散ライブ。

彼らを知って繰り返し何度もきいた曲がたくさんある。
昨晩、最後の演奏を聴きに日本橋公会堂に向かった。

バンドは2022年に解散していたし、1年以上の時間が経っていたけれど、
会場は最終公演を見届けるたくさんの人で賑わい、暖かい雰囲気に包まれていた。

メンバーが登場して演奏が始まる。
それぞれが奏でる音の響きや重なりを、柔らかく澄んだ歌声が包み込んだ。
唯一のバンドだなと改めて感じた。
しんみりとした空気にしたくないと新間くんが何度も言っていたけど(その為の屏風だったそう笑)、
この日会場に響いた音は、訪れた目の前の人たちへしっかり届いたのではないだろうか。

この先観客の一人として彼らのステージを観ることはできない。
無理を承知で言うなら、あの空気を味わう時がまたいつの日か一瞬でもきてほしい。

アンコール最後の曲Milletイントロが鳴った時いくつかの気持ちが交差してじんわりと沁みた。

1983の皆さん、お疲れ様でした。

categories: おもうこと, 音楽
Saturday 01.27.24
Posted by Taku Bannai
 

2024年におもうこと

元旦 落合川河原にて

2024年を迎えました。

2018年にフリーになって5年。
振り返ると求められた絵をとにかく描いてきた。
生活のためもあったけど、自分の絵がイラストレーションとして機能していく実感もあってあっという間に時間が過ぎた。
その隙間で自分の描きたい絵も描いてきた。
ベースになったのは、20代に好きだった音楽や訪れた国に影響を受けた絵だ。

絵で食べていくことは考えられなかったし、
描かずにはいられない気持ちだけがあって続けていた。
段々と声をかけてもらえるようになり、
作品に観てもらえるようになったことはありがたいことだなと強く思う。

同時に日常の仕事や展示、まわりの活動や表現に触れて自分の向かう方向に感じるものも増えていった。
このままでいいもの、変えたいものどちらもだ。

2024年は自分の生活や表現にもう一度時間をとって、
5年、10年先につながるものを探すような1年になったらいいなと思う。
そんなことを考えた日でした。

いまこの時も争いや災害が起きて続いている。
自分にできることはあまりにも小さいけれど、世の中がいい方向を向き進むように。
そして皆さんにとってよい年になりますように。

本年もよろしくお願いします。

categories: おもうこと, 日常
Monday 01.01.24
Posted by Taku Bannai
 

アレックス・カッツ 京都展

アレックス・カッツの作品を観に京都へ行った。
大きなギャラリーでの展示をイメージしていたけれど、
有斐斎弘道館という歴史を感じる学問所に作品が並んでいた。

96歳を迎えた彼がこの場所を選んで、
自分の表現を今なお続けているということに静かに感動した。

京都へ移住したの友人宅に世話になり、久しぶりにお互いの近状を話す。
彼らの丁寧な暮らしを垣間見れたことも心地よい刺激となった旅だった。
春の賀茂川にまた訪れたい。

categories: おもうこと, 展示, 旅
Tuesday 12.05.23
Posted by Taku Bannai
 

映画 「aftersun/アフターサン」

映画 「aftersun/アフターサン」

シャーロット・ウェルズ監督「アフターサン」へ、イラストとコメントを寄せました。
5月26日(金)公開です。

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父とふたりきりで過ごした11歳の夏。
テープに残るたわいもないやりとりや、淡々と過ぎる時間の中に感情が溢れる。
日常にふと現れる孤独の支えになるのは、あの夏の記憶なのかもしれない。
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映画『aftersun/アフターサン』
監督・脚本:シャーロット・ウェルズ
出演:ポール・メスカル、フランキー・コリオ、セリア・ロールソン・ホール

 
categories: 映画, 寄稿, おもうこと
Tuesday 05.23.23
Posted by Taku Bannai
 

ロロ「BGM」

劇団ロロ「BGM」を観る。素晴らしかった。

心地よい音楽とストーリー。
物語が現在と過去を行き来する中で、彼ら一人ひとりの感情が波打ち際のように満ち引きを繰り返す。
お互いの存在を確かめながら交わされるやりとりは逞しさと優しさがあって、
彼らそれぞれの高揚感や寂しさを目の前にした時、自分の気持ちも同じように揺れた。

あのBGMを聞いたときは、きっとこの日を思い出すと思う。

KAAT神奈川芸術劇場前にて

categories: おもうこと, 演劇
Tuesday 05.09.23
Posted by Taku Bannai
 

卒業

息子の卒業式。
娘も通った小学校。
過ぎてしまえばあっという間の6年間。

彼なりにいろいろな体験をしたことだろう。
式のあとの校庭で、先生や友人と小学校最後の時間を過ごす姿を見て、
出会った人たち、見守ってくれた方たちに改めて感謝した一日でした。

categories: おもうこと
Saturday 03.26.22
Posted by Taku Bannai
 

NO WAR

ロシア軍のウクライナ侵攻
日常を奪う戦争・侵略に強く反対する
自分にできることはとても小さい

Russian Military Invasion of Ukraine.
I strongly oppose war and aggression that robs us of our daily lives.
What I can do is a very small thing.

categories: おもうこと
Wednesday 03.02.22
Posted by Taku Bannai
 
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